【FXファンダメンタルズ分析マニュアル】方法〜欠点まで全て解説!

FX取引におけるファンダメンタルズ分析の理解に苦労していませんか? 

本記事ではファンダメンタルズ分析について下記の内容を解説しています。 

・基本的な定義と概念 

・FX市場において果たす役割 

・分析を用いる際の具体的な事例 

・分析に必要な情報収集とその手間 

・ファンダメンタルズ分析のデメリット 

・分析にかかる時間と労力 

これからFXをはじめてみようとお考えの方。 

ファンダメンタルズ分析の効果的な活用法を知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。 

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【FX】ファンダメンタルズ分析とは

市場に影響する全材料から値動きを予測する方法 

ファンダメンタルズ分析は、国の政治や経済状況など、FX市場に影響を与える様々な要素を分析する方法です。  

この分析では、経済指標の動向や中央銀行関係者のコメントを照らし合わせ、金融政策の動向を探ります。 

例えば、景気が良い国では金利が引き上げられる傾向にあり、その国の通貨は買われやすくなります。 

逆に、景気が悪い国では金利が引き下げられ、通貨は売られやすくなるという仕組みです。 

ファンダメンタルズ分析は、短期的な相場動向よりも中長期的な動向を把握するのに適しており、FX取引において重要な分析方法の一つです。 

テクニカル分析との違い 

FXのファンダメンタルズ分析とテクニカル分析は、それぞれ異なるアプローチで市場を分析します。 

 ファンダメンタルズ分析は、国の経済データを使用して相場を予測する方法で、経済成長率や物価上昇率、財政支出などの経済指標を重視します。 

また、要人の発言や金融政策も分析の参考材料となります。 

これに対し、テクニカル分析は、過去の価格動向を基に将来の値動きを予測する手法で、チャートやテクニカル指標を用いて分析します。 

これらの分析方法は、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが優れているということはありません。 

初心者にはテクニカル分析が取り組みやすく、経験を積んでからファンダメンタルズ分析に触れるのが良いでしょう。 

詳細は『【FXテクニカル分析入門】初心者が押さえるべきポイントとは?』にてご確認いただけます。 

ファンダメンタルズ分析で見るべきデータは6つ 

物価・経済成長を表す経済指標 

ファンダメンタルズ分析では、経済成長と物価の指標が通貨価値に大きく影響します。 

経済成長率が高い国では、その通貨の魅力が増し、投資家の需要が高まります。 

また、インフレ率の上昇は金利を引き上げる可能性があり、これが通貨の価値上昇に繋がることが多いです。 

一方、財政支出の増加は短期的に経済を刺激しますが、長期的には財政赤字と通貨価値の低下を招くリスクもあります。 

このため、FXトレーダーはこれらの経済指標を注視し、効果的な取引戦略を構築することが重要です。 

中央銀行の金融政策 

中央銀行の金融政策は、FX市場において通貨の価値に直接影響を及ぼします。 

例えば、経済が好調な場合、中央銀行はインフレ抑制のため金利を上げることがあり、これによりその国の通貨価値が上昇する傾向にあります。 

逆に、経済が低迷している時は、金融緩和策として金利を下げることがありますが、これは通貨価値を下げる効果があります。 

金融政策はスワップポイントにも影響を与え、特にスワップポイントを意識するトレーダーにとって重要です。 

 

※スワップポイントは、異なる2国の金利差から生じる利益または損失のことです。 

FX取引では、高金利の通貨を購入し、低金利の通貨を売却して金利差に基づく利益(スワップポイント)を獲得することが一般的です。 

金融政策の分析は難易度が高いため、慎重な情報収集と分析が必要になるでしょう。 

 

要人の発言 

政府や中央銀行の要人が行う発言は、金融政策や経済政策に関連しているため、市場はこれらの発言に敏感に反応します。 

中央銀行総裁の金利に関するコメントや政府高官の経済政策に関する発言は、市場参加者の期待を形成し、通貨の価値に直接的な影響を与えます。 

これらの発言は市場の予測やトレンドを変える力を持ち、短期的に価格変動を引き起こすこともあるでしょう。 

FXトレーダーは、これらの発言に注意を払い、迅速に市場への影響を評価する必要があります。 

しかし、発言の影響は短期的なものであることが多く、長期的な市場のトレンドと照らし合わせて分析することが重要です。 

地政学リスク 

地政学リスクはFX市場において重要なファンダメンタルズ分析要素です。 

紛争や国際的なトラブルなど特定の国や地域の政治的不安定さは、通貨の価値に影響を及ぼす可能性があります。 

政治的な不安や軍事的紛争に巻き込まれた国の通貨は、リスク回避の動きにより売られることがあります。 

地政学的リスクは予測が困難で、突発的に発生するため、FXトレーダーは国際ニュースに注意を払い、迅速に市場への影響を評価する必要があります。 

短期的には通貨の変動を高める可能性がありますが、長期的な影響はその国の経済状況や政策によって異なるため、慎重な分析が必要です。 

天候要因 

天候要因は、とくに農業やエネルギー資源に依存する国々では、天候の変化が経済に直接的な影響を及ぼすことがあります。 

たとえば干ばつや洪水が発生すると、農作物の生産に影響を与えることになり、国の経済成長に支障が出ると考えられます。 

また、寒波や熱波などの極端な気象条件はエネルギー需要を変動させ、エネルギー資源を輸出する国の通貨価値に影響を与えることがあります。 

天候要因は予測が難しく、柔軟な取引戦略が求められます。 

季節要因 

季節要因はFX市場のファンダメンタルズ分析において重要な役割を果たします。季節による消費パターンや生産活動の変化は、特定の国の経済に大きな影響を及ぼすことがあります。 

冬の寒波や夏の熱波はエネルギー需要を増加させ、エネルギーを輸出する国の経済に影響を及ぼすでしょう。 

また、観光業に依存する国々では、季節による観光客の流れが経済の重要な要因となり、通貨価値に影響を与えます。 

 

FXトレーダーは、これらの季節要因を理解し、市場分析に活かす必要があります。 

季節要因は予測可能であり、これを考慮した取引戦略が重要です。 

 

とくに季節に敏感な国々では、これらの要因を密接に監視することが求められます。 

中央銀行の金融政策を調べる方法 

中央銀行の金融政策を調べる方法には、いくつかのアプローチがあります。 

 

FX取引プラットフォームを利用することで、中央銀行の政策金利や関連する経済指標についての情報を得ることができます。 

また、経済指標の調査には金融情報サイトの利用が有効です。 

金融情報サイトには「政策金利一覧のページが設けられており、そこから世界各国の中央銀行のウェブサイトへアクセスできます。 

このページには、主要国の最新政策金利、決定日、中央銀行の名前が一覧で掲載されており、各中央銀行の公式サイトへのリンクも用意されているため、FXトレーダーには必須の参考資料です。 

これらの方法を利用することで、分析に必要な経済指標に関する最新の情報を得ることができ、取引戦略の策定に役立てることができます。 

ファンダメンタルズ分析が重要と分かる事例 

ここまではファンダメンタルズ分析の具体的な方法について解説してきました。  

通貨の価格変動の要因や参考すべき主な経済指標をご理解いただけたかと思います。 

しかし、ニュースやYouTubeなどでチャートの分析(テクニカル分析)だけで大金を稼いでいる人を見て、ファンダメンタルズ分析はそれほど意味はないのでは?と思われた方も多いのではないでしょうか。 

もちろんテクニカル分析だけで利益を出すことはできますが、その分析手法だけでは必ず失敗する瞬間が訪れます。 

ここからは、ファンダメンタルズ分析がいかに重要かが分かる事例についてご紹介していきます。 

ニュージーランドの全土ロックダウン 

ニュージーランドの全土ロックダウンは、ファンダメンタルズ分析の重要性を示す顕著な事例です。 

2021年8月、新型コロナウイルスの感染者が1人確認されたことを受け、ニュージーランド政府は全土ロックダウンを決定しました。 

この措置は、国内の経済活動に大きな制約をもたらし、景気後退の懸念を高めました。 

結果として、ニュージーランドドルの為替レートは大きく下落しました。 

この事例は、政治的、社会的な出来事が為替市場に与える影響の大きさを浮き彫りにし、ファンダメンタルズ分析の重要性を強調しています。 

トレーダーは、こうした外部要因を敏感に捉え、市場分析に活かす必要があります。 

オーストラリアの森林火災 

2019年9月から2020年2月にかけて、オーストラリアで発生した大規模な森林火災は、国の経済に深刻な影響を及ぼしました。 

この火災はクリスマス商戦期および観光シーズンと重なり、経済成長率を大きく押し下げると考えられていました。 

その結果、豪ドルの価値はジワジワと下落し、オーストラリア銀行(RBA)が利下げを実施することになったのです。 

森林火災のような自然災害は、その国の経済活動に直接的な影響を及ぼし、通貨の価値にも影響を与えるため、FXトレーダーはこうした事象に注目する必要があります。 

 

コロナショックによる急激な円高相場 

新型コロナウイルスの拡大は、ファンダメンタルズ分析の観点からも、為替市場に顕著な影響を及ぼしました。 

多くのトレーダーが予見していた通り、このパンデミックは世界経済を停滞させ、円の価値を高める傾向にありました。  

しかし、このような変動が具体的にいつ発生するかは予測しにくく、突如として機関投資家による大量売りが行われることもあるのです。  

世界的な出来事が、為替市場に反映されるかどうかは常に不透明で、時には予期せぬ瞬間に市場が動揺することもあります。 

ファンダメンタルズ分析に基づく新しい情報が現れたとしても、それに直ちに反応するのが適切かどうかは一概に言えません。 

このような状況の中での判断の難しさを理解しておくことが重要です。 

 

ファンダメンタルズ分析のデメリット 

短期的なトレードの分析には不向き 

ファンダメンタルズ分析は、経済状況を基にした長期的な市場動向の予測には適していますが、短期トレードには向いていません。 

短期的な価格変動を捉えるためには、テクニカル分析との組み合わせが重要です。 

ファンダメンタルズ分析だけでは、短期的な市場の変動を正確に予測することが難しく、運要素が強くなるリスクがあります。 

そのため、短期トレードでは、チャート分析やテクニカル指標を活用し、より精度の高い取引戦略を立てることをおすすめします。 

 

安定したトレードを目指す方は、運に頼らない投資方法を学び、それをファンダメンタルズ分析とどう組み合わせるかを理解することが重要です。 

運要素を排除したトレードを行うための知識は、下記ページにまとめましたので参考にどうぞ。 

【運ゲー脱却!】FXで運に頼らず安定して利益を出すための戦略ガイド !

 

分析に手間がかかる 

ファンダメンタルズ分析のデメリットとしては、分析に手間がかかることです。 

この分析方法では、各企業が発表する有価証券報告書や決算短信などからデータを取得する必要があり、これには相当な時間がかかります。 

また、多くの経済指標を確認する必要があるため、それらの情報を集めて分析するのにも一苦労です。 

このようにファンダメンタルズ分析は、企業や国の経済状況を深く理解するためには非常に有効ですが、そのためには膨大な情報を収集し、分析する必要があります。 

したがって、忙しい投資家にとっては時間と労力を要する作業となるでしょう。 

そのため効率よく分析を行うためには、証券会社のサイトや投資情報サイトの指標検索ツールなど、手間を省くツールの活用が推奨されます。 

まとめ 

本記事では、FXのファンダメンタルズ分析の重要性とその手間について解説しました。 

ファンダメンタルズ分析は、経済指標や政治的な出来事を分析し、中長期的な市場動向を把握するのに適していますが、多くの情報を集める必要があり、時間と労力を要します。 

また、通貨の価値は世界中で発生するさまざまな要因によって常に変動しています。 

日頃の最新情報のチェックと世界で起きたことの深掘りが、FXトレーダーとして成功するのに最も必要な行動なのです。 

投資家は、この分析方法の効果と手間を理解し、適切に活用することが重要です。 

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